おもちゃについて

Q. 子どもにどのようなおもちゃを与えたら良いのでしょうか?

A. 子どもの感覚器官はまったく開けっ広げで、感覚を通って入ってくる刺激を大人のようにはコントロールできないことはよく知られています。そのために子どもは刺激的なものから身を守ることができません。

音をたてたり、光ったり、カラフルだったり、電池で動いたり、現代の子どもの周りは刺激的な製品で溢れかえっています(その代表格はテレビです)。
刺激を通した玩具と子どもとの結びつきはあくまで一時的なもので、そのような遊具を与えることは次々と新しい刺激を求め続けていくことを子供に教えているようなものでしょう。
現代っ子の、プラスチックの遊具がうずたかく雑然と積まれた部屋を見る度に、あらためてそのことを思い知らされます。

一方、近年、シュタイナー教育への関心が高まるにつれて、さまざまなシュタイナーグッズが出回るようになりました。(ヴァルドルフ人形・ライヤー・木のおもちゃ・絵の具・クレヨンなど)
それらの “物” は たしかにシュタイナー教育に共感する教師や製作者の研鑚を通じて生まれた良い “おもちゃ” 、良い “素材” に違いありません。
しかし、いくらその良い “物” を買いあさり、子どもに与えたところで 良い “教育” をしていると自己満足してはなりません。

“物” が子どもを教育してくれる訳ではないのです。その “物” を選び、子供のまわりに置いて、それと関わりが持てるように働きかけてゆく親や教師がいてはじめて、子どもは良い教育に恵まれるのです。

模倣期にある乳幼児期の子どもは、親や教師の行うことを最良のものとして受け入れ学んでゆきます。
もし、 “物” を選び、与えた大人自身がその良い “おもちゃ” や “素材” の楽しみ方を知らないのならば、子どもはそれらの“物”に関心さえ示さないことでしょう。

せっかくよい遊具を整えてあげたなら、まずお母さん自身がその遊具を使って一緒に遊んであげるのがいちばんでしょう。
お母さん自身が心から楽しめるなら、子どもたちも必ずその遊びのなかにはいってくるはずです。